スタジオジブリの最新作「ゲド戦記」(7月29日公開)の完成記念記者会見が6日、都内で行われ、宮崎駿監督の長男で初メガホンの宮崎吾朗監督、声優を務めたV6岡田准一(25)らが出席した。一時は親子ゲンカが報じられたこともあったが、吾朗監督は試写を見た父から「素直な作り方でよかった」と合格点をもらったと明かした。岡田も「母から初めて認めてもらえた」と話し、2人にとって最高の“親孝行作品”になった。
偉大な父から認められた。
吾朗氏が監督に名乗り上げたときから駿監督に「無理だ」と猛反対された。「親子断絶」と報じられたこともあった。駿監督は6月28日の初号試写にも「冷静に見られないから見ない」と拒絶していたが、当日ひょっこり姿を現し鑑賞。そのまま無言を貫き、3日後の打ち上げパーティーにも欠席したが「素直な作り方でよかった」と置き手紙を残していた。読み上げられるとスタッフからは安どの拍手が起こった。
もちろん一番ホッとしたのは吾朗監督だ。「初号試写のあと3日間、食事もノドを通らず悩んだ」と苦笑い。重圧に打ち勝って作り上げた作品で、父を納得させた。
主人公アレンの声を担当した岡田も「11年間芸能活動してきて、ジブリ作品に出演して母から初めて認められた」と母を納得させ大喜び。鈴木敏夫プロデューサーから「宣伝部長をやって」と頼まれると「ぜひ。明日から別の仕事で韓国に行くのでPRしてきます」と二つ返事で承諾した。
同作品は8月10日の韓国公開を皮切りに、世界50カ国での上映が決定。韓国でV6は絶大な人気を誇るため、同国では岡田の声を生かした字幕版が作成されることが早くも決まった。
会見の後に行われた完成披露試写会では、ヒロイン・テルーの声を務めた手嶌葵(19)が、主題歌「テルーの唄」を公の前で初披露した。